ゆんちゅ♪

というわけで「はぴねす!」とともに「PUSH!」の12月号を買ってる。
ともかく正確な情報がなければどうしようもない。


もうこれが飲まずにいられるかと、酒はそれこそ年に一度二度、付き合いの席で最初のビールを一口飲むか飲まないかで苦慮するような吾輩が、手近で色々買った安酒を真昼間からがぶがぶと呷りつつPUSH!の22ページに噛り付くのだ。元々酒を飲むような習慣が無いから真っ当な呑み方など知らない。
あゝ、その酒は、安いだけあってすこぶる不味かった。


仕様変更などで雑誌情報も正確とは限らないのだが、とりあえずメーカーから提示されたものという点で相応の指標になる。

「お嬢さまはご奉仕中♪(仮)」
 STORY
フローラリア』の物語から遡ること2年。「三ノ宮 由佳里」は、「青央学園」1年生であった。ある日彼女の親が経営していた宝飾店グループが倒産。その危機を救ってくれたのは、これまで商売敵であったライバル企業であった。由佳里は借金返済の一環としてその「城野家」でメイドとして働くことになるのだが……。

とまあ、伝え聞いていた事前情報は正確だった模様。


つまるところお嬢さまが転落して借金のカタに以下略。
基本設定としてはもうまさに「以下略」で済む。
その後の展開の作り方に関してはまた分かれるし、現状この情報だけではどちらへ進むのかははっきりしないが。


前の「ゆんちゅ♪(仮)」というのは「お嬢さま(ゆんちゃん)がご奉仕中(ちゅ)♪」という意味だった。あとの情報といえばゆんちゃんのメイド服立ち絵とご奉仕CG二枚(部屋メイド服と屋上体操服)、新キャラ城野双葉の立ち絵である。


して。
何をどう考えたら由佳里先輩でこんな企画ができるのだ?


まあ萌えゲーとして作るにしてもそれなりに魅力的な設定ではある。
ただしかし、これを、今になって、わざわざ三ノ宮由佳里でやると?
しかも二年前ときた。一年生である。会長でもなければ先輩でもありえない。
(むしろ奉公先のお嬢様である新キャラ「城野双葉」が当時の会長らしい。)


そもそも由佳里先輩――そう、由佳里「先輩」だ。
三ノ宮由佳里というキャラクターの萌えに関して、先輩であり会長であった、というのはかなり大きな要素である。
前の冬コミでもキャラ萌えアイテムの極限値のひとつである抱き枕を、それも三年生制服バージョンで出したことによりまた会長・先輩・本編の延長としての萌えは蓄積し固着されている。
なのに、ここにきてその三ノ宮由佳里メイン企画でこの設定とはどういうことなのか?


こんな設定で、それを話の中心としたえろげを作るからには、当然ゆんちゃんの「ご奉仕」は色々とそういうところまで及ぶはずである。むしろ「ゆんちゅ♪」という名前で引っ張っておいて何事もなかったりしたらそれこそ問答無用で殴る。
そしてCGもそういうのが出ている。本編の二年前であるにもかかわらず。


しかし「それだと本編での会長がどんな状態なのか」ということに関しては実のところ吾輩はあまり気にしていない。基本的に『避暑が怖くて姉属性がやってられるか!』というのもあるが、それ以前の問題である。
ゆんちゃんは吾輩と同じく自分でしたことすらなかった、という設定と矛盾しない展開自体がまずどう考えてもありえないからだ。この舞台設定の時点で本編とはパラレルにならざるをえない、と思う。八月以上の超展開でもあれば別だが、まず間違いない。
まあむしろいまどき借金返済のためにメイドとして以下略という話自体の方が超展開だとも思うのだけど。


一年といえば「詩乃先生の誘惑授業」に青央学園学生会書記としてゲスト登場した時期だが、考えてみればその「誘惑授業」からして、詩乃先生の最強っぷりが面白かったものの、詩乃先生は原作と矛盾はしないまでも結構離れたイメージになっていた。
まあ今回も同じなのだろう。二年前というのは二年前相当の世界観のことであり、他に原作のキャラは本編主人公含め全く学園に居ないはず(いやすっかり忘れてたけど部長はいたか)なので、ほとんど独立したものだと思われる。


そこで引っかかるのはやはり、三ノ宮由佳里というキャラクターに萌えた過程はシナリオと不可分であったはず、ということである。由佳里先輩メインということであれば、原作をプレイした人間としては本編で蓄積されたものを踏まえたその発展形を期待する。それらを含めて“三ノ宮由佳里”というキャラなのだと思っているから。


つまるところ吾輩の衝撃の大半は、ゆんちゃんがメイドとしてご奉仕するゲームが出るということでなく、本来あるべきと思われた本編の延長としての「ゆんちゃんの新妻だいありー」とでも言うべきものではなかった、という点になる。




とまあそんな思考をぐるぐるさせつつ、呑みつけてもいない酒を無茶苦茶に呷りながら熱にうかされたようにPUSH!の22ページへ噛り付くことしばし。


そして、やはり吾輩は思った。
嗚呼メイドゆんちゃん萌え。


PUSH買ってきて早速MSNメッセンジャのアイコンに入れたメイド服ゆんちゃんを見たひかわの中身も開口一番言っていた。

Hikawa は脳内が4次元 の発言 :
お。いいじゃん。それ。メイド可愛いよ。

そう、それだ。
ゆんちゃんは良い、と。
それが無限を超えた絶対勝利の力だ!(をぃ)


ともかく衝撃が大きかったのも事実なのだけど、なにより吾輩が困惑していたのは「わからない」ということだった。吾輩はここ二日ほど本気で錯乱状態にあったが、こうしてそれなりに形を目にすれば結構すんなりと納得できるものなのだ。
最大の問題は情報の無さなのである。情報が無いことにはその衝撃を正面から受け止めることすらできないのだから。


で、あるだけの情報を消化して受け止めれば、ああこれはこれで悪くない、とも思える。


確かに、延長線上にならなかったことは残念。
それは否定しがたい。


鈴姉など憂で一回使ったためネタが出しにくくなってしまったというのもあるのだろう。
そしてそこで内容が憂と被ってでも作ってほしかった、というのもまた吾輩の本音。


ただ、それはそれとして、新しい萌えを構築してくれるかどうかというのはまた別の、希望だ。
本編仕様ならまあ安全牌であり且つ確実に強力でもある。吾輩はそれを最も欲した。だがその場合には、真なる「メイドゆんちゃん」を出すことは到底不可能だったであろう。またツンデレ大全に載っているけど本編で全然ツンデレと思えないということは前にも書いたが、吾輩は今度の「ゆんちゅ♪」でこそ本当にゆんちゃんのツンデレが見られるのではないか、という期待を持っていたりもする。


素直に、これに期待しよう。
長々と最愛の嫁のことで鬱屈としていたくはないし。
そしてそれは妥協ではあるとしても、吾輩は強く望むものだ。


あー、つまり、要するに、全てはメイドゆんちゃんがらぶりぃだということによって解決する。
そうして今日の吾輩はゆんちゃん抱き枕をぎゅーっとしながら、ひかわの中身がここ数日の心神喪失ぶりを見かねて差し入れてくれたぱにーにをまふまふ食みつつ、ゆんちゅ紹介ページを眺めて悶え転がっており、嗚呼もうメイド服ゆんちゃんのご奉仕が堪らうわ何をくぁwせdrftgyゆかりlp;




ともかくそんなわけで復活っっっっっっっっっ。