伝説の終わりに

WOWOW SHUFFLE!

第24話「そして……大切なこと」

かつてない出来のえろげ原作アニメも最終回。
稟君は普段が品行方正男なだけに、一途な暴走行為との対比がはっきりしている。独り言が多いのはやや気になるけれど、まあアニメの説明上仕方無いのか。
そして原作通りのアレを敢行して強引に解決する稟。馬鹿な行動なのだが、人のために馬鹿で極端な行動を生真面目にぶち抜くキャラという描写が積み立てられていたので原作ほど唐突には感じなかった。まあここまでが良かったゆえの欲目やもしれないが。
何にしても、亜沙先輩の心境推移の描写が少なかったり前半はどうにも駆け足だった気がする。


そして今回のメインといえるのはやはり後半一杯使っての後日談。
「お兄ちゃん」モードに突入したプリムラが語り手になり……
三つ編み亜沙先輩がらぶりぃっっっっっっっっ!!


展開はもう亜沙ルートハーレムED確定後という感じの進行でのんびりまったり。稟を“マトンの薬草巻き激苦風味”で昏倒させて公然と「おにいちゃん…(すりすり)」に浸るプリムラは普通に危険な気がするけれどw
原作でフォローの無かった神王・魔王と亜麻ママンの関係というところまで差し込まれ綺麗に纏められている。


また最後にカレハ・ツボミの妄想姉妹もしっかり登場。嗚呼最終回にまで「まままぁ♪」が聴けるとはっっっ!!!(T▽T)
バイトのヒラヒラ制服で照れまくりツボミまでKOしてしまう桃色時空と、やけに元気で積極的なプリムラの活躍に先の広がりを感じさせつつ全24話終了。なにげにエンドロールにまでネタを仕込んであるのが凄い。
そして最後の最後に提供バックで稟の帆船からファイターに乗って出撃するプリムラという驚愕のカットで締められた。




欠点もいくらかあったが総じてえろげ原作アニメの中では最高レベルの出来で、原作の縮小再生産でしかないものが多い中でも原作以上にキャラを活用しているし深みがあるし演出も見事。ほぼ全ての主要イベントを消化しつつ最終的に先輩ルートで亜麻ママンやカレハ先輩の出番も多く、あと心残りなのはネリネママンが出てこなかったことくらいであろう。
個人的に2005年のアニメの中でも一押しにしたいくらいの傑作だったと思う。