涼森最強伝説

彼女たちの流儀

彼女たちの流儀

カノギのカウントダウンボイスと画像が再公開されていた。
カウントダウンボイス自体の内容は改めて見ても捻り不足で特段面白みがなく、ネタはともかく台詞の全体的な構成や流れがいまひとつに感じた。この理由には「彼女たちの流儀」というタイトルが声に出すとなかなか表現の難しい言葉であることも絡んでいるような気はする。
このタイトル自体は前にも書いた通り物凄く好きで、特に文字表現として仮名に開いた中央の“たちの”から端の硬い“流儀”に締められる流れなんか最高だと思うのだけど発音上はこのタイトルの文字の硬さがあっさりと流されてしまっているのでイメージが微妙にずれる。
それに対して、こちらも再公開されたカウントダウンのTOP画像は一々面白いと思う。バニー服を孔明の罠だと主張する火乃香に始まり正義の隠密老中鳥羽莉までいったあと最後に出てきたスーパーヒロインこたろーはかつてない威力だった。しかもこの「超クセになりそう」という文言なんか平仮名にしたら異装繋がりで思い切りどこぞのアレだし。方向が逆だけどw
あと再公開では一部画像の処理を改めたのか、涼月画像のファイルサイズが140KBから197KBに増えておりぼやけがなくなって明らかに綺麗になっている。


なお同時公開された「カスタマーレビュー」については、公式ページに載っているという時点で全く見る気がしない。信用していないということではなく、OHPで褒めちぎられているのを見ても吾輩としては公式を意識しているような感があっていたたまれないし、逆にOHPで貶されているのを見てもやっぱり見ていていたたまれない。要するにどちらにしてもいたたまれないので見たくない。(何)




そしてこの数日で朱音→鳥羽莉→涼月→香津美先輩→せせり→火乃香→緑→最終シナリオとプレイしてカノギ本編もさくさくと終了。
最初から大まかにこの順でやることは確定だったのだけど途中でお嬢様組曲が混じっているのは涼月の次にやるつもりだったせせりにはあまり興味が湧かなかったのとまふまふの350MB修正ディスクを今になって発掘したことによる。


舞台と配置としてそこはかとなくクロハに似ているイメージがあるのだけど、比べてどうこう言えるようなものでもなく基本的には別物。まずもって総受け主人公がお姉ちゃんに襲われるゲームであり、鳥羽莉の攻めっぷりがとにかく素晴らしい。今年初めに出た「いじケア」のステラ姉さまと合わせて、総受け主人公を攻める金髪ツインテールのパーフェクトお姉ちゃん=CV涼森ちさとと刷り込まれてしまいそうな勢いである。(属性がピンポイントすぎ)


鳥羽莉ルートについては設定の比重が重めで少々胃にもたれる面があった。それと吾輩は転生エンドがあまり好きでないこともあって、話としての後味は悪いとまではいかないし綺麗にまとまっているものの微妙。
……と思っていたのだけど、最終ルートではそこがきちんと詰めてあったのと、これがあったぶん最終ルートが映えていくこともあって、合わせて見ると文句は無し。


朱音は鳥羽莉と対になるアクティブというかアグレッシブお姉ちゃんとしてやっぱり攻めまくるのが良い。しかし基本的に皆を振り回して世話を焼かれつつもしっかり手を回して要所で一番行動しているのもまた朱音であり、その分影に回っている面もあれどやはりお姉ちゃんである、と思う。


火乃香さんはラセンウズマキリンニイタカヤマトミエナナフシモドキのイベントあたりからの崩れっぷりが凄いことになっており実はキャラとして一番緩い(褒め言葉)まふまふなおねーさん。
声が一番ぎこちないのだけど、主人公を詰る(というか照れ隠しをする)ときでさえ何処までも固いというのは火乃香さんのイメージとしてこれはこれで良いのではないかとも思った。


後輩組のせせりは何か仕込みがあるかとも思ったけど結局最後までそのまま直球で突っ切るキャラだった。ふつー。ああふとぅー。
涼月はツンとかデレとかいったレベルの問題ではなくこたろーいじりとかこたろーなじりが本分の純こたろー嬲りキャラな気がするくらい、ノリコの存在とともにこたろーを弄り倒している。後輩だけどわりと好きな方である。


で、千佐都。「近年割を食う幼馴染キャラが多い」とは何度も言ってきたが、この千佐都はその集大成と言えるほどの不遇ぶり。過去フラグ描写でも全く姉たちに及ばないし、千佐都ルート自体も鳥羽莉との関係に対する終盤のこたろー問い詰めや宣戦イベントなどは凄かったのだけど、最後の選択が見ていてどうにも納得しがたいこともあって半分鳥羽莉の引き立て役なのではないかと思うほどで、嗚呼まさに緑は要らない子。(−−;


これまで姉ゲーというと基本的に義理ベースで作られていたものがほとんどだったけれど、これは義理描写が無いとかいうレベルではなく実の姉だとか近親だとかはっきり言及されまくったうえで姉に攻められたり他のヒロインに詰られたりするまごうことなき近親ゲーであり、それを鬱方向に長く引っ張ることはなかったけれど姉ゲーとしてもこれまであまり無かった(というか作れなかった)だけになかなか強烈なインパクトを残してくれた。
ゲーム全体日数が二十日なこともあって短めだけど、主人公総受けな流れは属性直撃だったし鳥羽莉姉さんがかなり良かったので今のところ今年の一押し。嗚呼いじケアのステラ姉さまと合わせて今年は涼森お姉ちゃん年間なのかしら。



あと最後にひとつ不満を挙げておくと、時折入る回想シーンがエフェクトもなく唐突に始まるためしばしば戸惑ってしまうのは難点だった。

最終的順位

鳥羽莉>>火乃香さん=セレス>朱音>こたろー>>涼月>ノリコ>佳推>>>せせり>>>櫻子>千佐都
……ところどころにアレな項目が入っているのは気にしない方向でw