なのはさんとスパロボ化

魔法少女リリカルなのはStrikerS

第07話「ホテル・アグスタ

今回全体に作画がいまひとつ。
一応敵側寄り重要キャラの顔見せはあったのだけど、敵も基本的にいつもの戦闘ユニットばかりだし結局話らしい話進んでない気がする。
あとタイトルのわりにホテルの存在感が極めて薄い。話の大部分を占める戦闘が行われているのはホテルの外だし、ただ警護対象であるイベントの会場になってるだけのホテル名がサブタイトルに付く理由はまったく分からなかった。


しかしStrikerSは一話から欠かさず観ていてもう7話になるというのに、吾輩は舞台設定がいまだに掴めていない。
A'sまで時点では一応普通の日本の海鳴市で小学校に通いながら非日常の領域である「魔法少女」として異世界絡みの脅威と戦っていたと思うのだけど、StrikerSにおいては魔法が当たり前の世界になっている。断片的な話から察するに、魔法が一般化して日本の常識が変わったのではなくなのはの方が異世界に来ているらしい。
これって結構重大なことのはずなのに、本編でそのあたりの変化や関係についてほとんど語られていないのはちょっとどうかと思う。第一話からしなのはさんではなくそちらの世界の住人である昴視点で始まり、以後もなのはさん自身の履歴の言及はほとんど「管理局のエースオブエース」が起点になっていて、折り返しの7話を過ぎてさえ高町家の家族とか友達のアリサやすずかのことを思い返す描写が見当たらない。ゆえにStrikerSのなのはさんには、それ以前の高町家のなのはちゃんとの関係が全然見えない。
……とここまで考えて気付いたが、吾輩がいまだStrikerSに馴染めずにいる理由はそこなのではなかろうか。
なのはさんはよくスパロボ呼ばわりされていたものだが、スパロボなら舞台設定がSRWαでもSRWDでもSRWJでも新SRWでも大して変わらない。逆に言えば舞台設定を気にしないようなものはスパロボでしかない。*1
そうやってとらハのみならず高町家や海鳴市からも隔絶され、異世界で特に因縁の無い敵ユニットへ漠然と強大な力を振るうなのはさんは、吾輩の目にはまさに「なのはさん」と呼ばれる大艦巨砲主義魔法少女ネタのみを搾り取って無定見にぶちまけた悪趣味な代物のように映った。


*1:スパロボにいい加減飽きてるのは事実だけどここで引き合いに出してるのは短所の喩えであって、吾輩は第三次αまで買ってる程度にはスパロボ好きである。