メイド喫茶のフォーマット

やはりあの「お帰りなさいませご主人様」はどうにも気に入らない、ということをらきすた観ててふと思った。
吾輩のメイド観は「帰ったらメイドさんに傅かれる」というよりも、どっちかというと鉄道王の屋敷に赴いたら応対におさげで眼鏡のドジっ娘*1が出てきて(以下略)」という感じなので、「メイドさん」と対になるものが「ご主人様」である必要はなく、むしろ「メイドの接客」をきちんとやってくれればいいのになぁと思ってしまう。*2


無論吾輩としては一方で「ねえや」的なものに惹かれる面もあって、一見立場的には劣っていてもその実質的な裁量権において力関係が逆転する構造など素晴らしいとは思うのだけど、やはり基本的なメイドさん観となると品位や格式が念頭にあり、「それを体現する接客」という前提があってこそメイドさんの「躾」というものが生きると思う。
メイド喫茶はただ定番の言葉だけ言わせるのでなくもっと優雅に振舞えるように躾をしろ、ということはよく思うものの、現状のメイド喫茶稼業においては経営上そこまでやる必要性がまったく無いのであろうことを考えるとやっぱり吾輩には合わない空間だということかしら。


そして無殿に言われて気付いたけど、そもそもメイド喫茶がどれもこれも妙にファンシーな空間になってる時点で根本的に間違っているように思う。
メイドというものにはその在るべき「家」とその象徴である館・屋敷が土台にあって、その館という空間に須らく付き従うものとしてメイドが存在するのに、逆走してメイド服がフリルというところからメイド服に合わせて空間を構築してるように思えてしまう。あるべき足場もなしにただ服着て定型句述べるだけの存在の何がメイドさんなのかと小一時間(ry


あるいは雰囲気作りさえきちんとしていれば「メイド服を制服にしただけの喫茶店」でもそれはそれで十分面白いものだと思うのだけど、そこで綺麗に終わらせるでもなく「ご主人様」とか「メイドさんとなんたら」とかよく分からない中途半端なサービスで付加価値付けようとするからぐだぐだに感じるような気がする。


*1:リースのCVはアニメ版の裕羅さま希望(何)

*2:いや決して、メイド喫茶で某鉄道王の屋敷みたいな種別のサービスを提供しろという意味ではない。