お嬢様浪曲

Canvas2の理事長代理鷺ノ宮紗綾先生の誕生日。
吾輩は「年上」+「お嬢様」という属性の組み合わせかなり弱い、ということは近年よく感じるところではあるが、特に最近考えているのはその中でさらに一定のアクティブ或いはアグレッシブさが吾輩にとって重要な要素なのではないかということである。
「お嬢様組曲」の司先輩、「尽くしてあげちゃう2」の優菜先輩、あるいはお嬢様の括りから外れるが「アネもネ」の壱美姉さんなどといったおっとり系統*1ヒロインについて、弱点属性といえるこの括りの中で吾輩が後の二人に大きな物足りなさを感じてしまうのはこのある種の攻撃力、執行力とでもいうべき性質の不足によるものなのではなかろうか。


ここで大切なのが、決して「ツンデレ好き」という単純な問題ではないというところ。
うちの嫁こと由佳里先輩については前に吾輩はツンデレとは考えていないと書いたがそれでも一般的には「ツンデレ大全」に載っておりそういう認識をされているのもしばしば見かけるしこれは定義の問題だと思う。しかしこの理事長代理紗綾先生に関しては、これをツンデレキャラと評する人はまずいないであろう。紗綾先生は個別ルート進行条件を満たした初登場場面以降、喧嘩やすれ違いで避けられてしまうようなイベントさえ少ない(無いことはない)まま最後まで好意的に進む。むしろ前述のヒロイン群の方がまだそういったイベントの分量は多かったと思う。
そしてそのひたすら懇ろにまふまふ進行する紗綾先生及びそのルートがツンデレとは対極の遠く離れた場所にありながら吾輩におっとりヒロイン群とは異質のものとして認識されるのは何故かと考えると、それは「切り返してくる」アクションによるものだと思い当たる。
藍&恋に関するバルカン砲トークのこともあるが、理事長代理が学食にいることで驚いた様子を見せた主人公に対して「あら、わたくしもご飯は食べますのよ?」と返してみせたり、しれっと「突きつけてなんておりませんのよ?」なんてやってみたりと、ただひたすら受け続ける軟弱なだけのヒロインではない。これがお姉さんキャラには重要なのだ。
由佳里先輩でいえば本編初登場時の「この身が校外にある――かっこ、ただし学園行事を除く、かっことじ――時点で、私は会長と呼ばれる筋合いはない、と何度も言っているでしょう」という台詞は今でも余裕で脳内再生できる*2くらいである。


まあ結局のところ理由がどうだろうと、理事長代理が素晴らしいという事実の重要さの前には基本的に些細な問題なのだけど。嗚呼紗綾たんかわいいよ紗綾たん。


*1:考えてみるとこれ共通して黒髪ロングなのが非常に分かりやすい。なお東鳩の芹香先輩は微妙におっとりとは区分違う気がするので除外。

*2:吾輩はこれに限らず由佳里先輩ルートの台詞なら大抵憶えているような気もするのだけどw